average true range(アベレージ・トゥルー・レンジ )って何?MT4・MT5にあるインジケーターその意味と使い方をざっくり解説

チャートをより分かりやすく把握・予想するためのインジケーター。
そのインジケーターを初心者の方でも分かりやすくざっくり解説していきます。
最初から難しいものを読んでもやる気が出ませんからね。
インジケーターはいくつもありますので自分のトレードに合う最良のインジケーターを見つけてください。
今回はテクニカル指標、オシレーター系の「average true range」。
日本語だとアベレージ・トゥルー・レンジとかATRとか言います。
XMTradingに関するサイトですので、用語や画像などMT4・MT5のプラットフォームを利用しております。
Meta Traderの公式サイトでは英語で分かりづらい部分も日本語で表記しております。
また数値やデザインなどを修正したい方向けにMT4・MT5の設定変更方法も最後に記載しておりますので参考にしてみてください。
ATRをざっくり解説
画像下部のシンプルな青い線がATRです。
ざっくり解説をすれば、ATRは相場が停滞しているときは値は小さくなり、逆に相場の変動が大きいトレンド相場のときは値が大きくなる指標となります。
計算式はそんなに難しくないのでざっくり説明します。
まずTR(true range)を見つけます。
これは以下の3つのうち最大のものをTRとします。
- 現在の足の最高値と最安値の差
- 現在の足の最高値と1コ前の足の終値の差
- 現在の足の最安値と1コ前の足の終値の差
このTRをある一定期間にて移動平均を算出した値がATRとなります。
この移動平均はEMA(指数移動平均)で出す場合が一般的らしいですが、単純移動平均でもOKらしいです。
※MT4・MT5はMQL4にてATRのソースコードを確認したところ、どうやら平滑移動平均(SMMA)を利用しているようでした。
では、ここでATRの見方についてざっくり説明していきます。
画像では見やすいよう、レンジ相場からのより大きなトレンドを形成している場面を引用しております。
画像真ん中あたりのチャートを見ますと停滞したレンジ相場を形成しております。
その後大きな下降トレンドを形成していることが分かるかと思います。
ATRはどのように動いているでしょうか。
序盤の停滞を意味するレンジ相場ではATRは低い数値を示しております。
ATRから見てもこの場面は激しい変動は起きづらいことが分かります。
その後、一気に下降トレンドを形成しますが、そのときATRは一気に上昇します。
(ちなみに上昇トレンドでもATRは上昇します、相場の熱量と見てもらえればと思います。)
結果論だと、下にどんどん落ちて行っていますが、実際にこの状況に身を置くと、反転し上昇に転ずることも考えられます。
ATRはあくまで相場の勢いを示していますので、ここから画像のようなトレンドを形成することもあれば、反動で逆の動きをする可能性もあります。
ATRだけではボラティリティ(価格が激しく変動しているか)やリスク回避に役立つ程度ですが、市場の勢いなどを把握するには便利なインジケーターです。
MT4での設定方法
1.パラメーター
①期間:ATRの平均を取る期間を設定できます。初期設定は14日です。
②スタイル:線の色・種類・太さを設定できます。
③下限設定:ATRの画面に表示される下限の値を変更・固定できます。
④上限設定:ATRの画面に表示される上限の値を変更・固定できます。
2.レベル表示
指標に新たに横に直線を追加できます。
線ごとに線の色・種類・太さ・場所(レベルをプラスマイナス変更し上下に動きます)を設定し追加することが可能です。
3.表示選択
線の表示を設定します。
MT5での設定方法
1.パラメータ
①期間:ATRの平均を取る期間を設定できます。初期設定は14日です。
②スタイル:線の色・種類・太さを設定できます。
2.レベル
指標に新たに横に直線を追加できます。
線ごとに線の色・種類・太さ・場所(レベルをプラスマイナス変更し上下に動きます)を設定し追加することが可能です。
3.スケール
①スケールの継承:1コ前の指標のスケールを引き継ぎます。
つまり前回見やすく設定したインジケータのスケール情報を利用できるものです。
②ラインによるスケール:可変だったスケールを値を指定して固定できます。
チェックを入れると右側に三角形が表示されてそこでスケールをいじれます。
設定画面でいじる場合は下記の通りですが、画面上で手動で動かしたほうが簡単です。
・スケールパーセント→1~99%まで変更可能。
・スケール値→マイナスにも設定可能。
③最小値の固定:ATRの画面に表示される下限の値を変更・固定できます。
④最大値の固定:ATRの画面に表示される上限の値を変更・固定できます。
4.表示選択
線の表示を設定します。