bollinger bands(ボリンジャーバンド)って何?MT4・MT5にあるインジケーターその意味と使い方をざっくり解説

この記事はMT4・MT5にある、FXテクニカル分析で役に立つインジケーターやオブジェクトなどを紹介していくシリーズです。
XMTradingのMT4・MT5ではチャートをより分かりやすく把握・予想するためにオブジェクトと呼ばれる図形などの描写機能があります。
そのオブジェクトを初心者の方でも分かりやすく解説していきます。
最初から難しいものを読んでもやる気が出ませんからね。
オブジェクトはいくつもありますので自分のトレードに合う最良のオブジェクトを見つけてください。
今回はテクニカル指標、トレンド系の「bollinger bands」。
日本語だとボリンジャーバンドとか言います。
XMTradingに関するサイトですので、用語や画像などMT4・MT5のプラットフォームを利用しております。
Meta Traderの公式サイトでは英語で分かりづらい部分も日本語で表記しております。
また数値やデザインなどを修正したい方向けにMT4・MT5の設定変更方法も最後に記載しておりますので参考にしてみてください。
目次
1.ボリンジャーバンドをざっくり解説
ボリンジャーバンドとは簡単に言えば、収束を利用した反発ポイントやトレードの売買や決済のきっかけとして使われている有名な指標です。
画像でいうと中央の(単純)移動平均線SMAから上下に3本ずつの線が表示されているのがボリンジャーバンドになります。
画像では上下3本ずつ表示させていますが、トレーダーや時間足によって上下2本ずつであったり、1本ずつであったり変更することもあります。
画像を見ますと、大抵一番外のオレンジの線の中に大抵の足が含まれてます。
ざっくり説明するとボリンジャーバンドとは、移動平均(中央のオレンジ線)からプラスマイナス標準偏差の範囲内でだいたいの値が収束することを利用したテクニカル指標です。
だいたいってのがポイントなのですが、画像ではプラマイで3本ずつ計6本引いています。
これが標準偏差なるもので単位としてはσ(シグマ)を使います。
画像でいうと内側から緑が1σ、黄色が2σ、オレンジが3σになります(ちなみにMT5やMT4では少数第3位まで設定できます)。
重要なのはこのσの線の役割です。
- 1σ内で収束する確率は約68%。
- 2σ内で収束する確率は約95%。
- 3σ内に至っては確率99.7%以上
という確率で上下の線で収まると考えられています。
3σに至っては300回中299回は線内に収まる計算です。
とは言ってもボリンジャーバンドをリアルタイムで見ると、値動きによってリアルタイムのボリンジャーバンドの線は結構動くので、それは吟味が必要です。
上記の通り、ほとんどは2σまでで収束するのですが、2σを超えるとなると相当な勢いが起きていると言えます。
ボリンジャーバンドは多くのトレーダーが利用しており、σの線を抜けるかはどうかは今後の値動きに大きく影響します。
上昇トレンドで-2σまで下げた場合、押し目買いとしてとらえることもできますし、状況によってはトレンドの転換を表すかもしれません。
逆にレンジ相場である場合は、2σを抜けることは難しいと判断し、そこから逆張りを考えることもできます。
今まで下降トレンドだったにも関わらず、‐1σを抜くことができず上昇に転じ、その後の反発で中央のSMAすら下に突き抜けることができなくなったら、相場の転換かもしれない。
など、無限の活用方法があります。
このように、ボリンジャーバンドはそういった相場のきっかけを判断するのにとても有効なテクニカル指標です。
またボリンジャーバンドと似ているエンベロープと呼ばれる指標がありますが、決定的な違いは線の幅の収縮性にあります。
エンベロープは上下まったく同じ線を描きますが、ボリンジャーバンドは時には幅が広くなったり(エクスパンション)、狭くなったり(スクイーズ)します。
この幅は相場の勢いを示しており、幅が広い場面は相場が激しい盛り上がっているタイミング、逆に狭い場面は相場が落ち着いている、停滞したタイミングとみることが出来ます。
2.チャートでのボリンジャーバンドの使い方(逆張り編)
まずは標準偏差、つまり上下のσの中にチャートが収束することを利用したトレードを見ていきます。
①のあたりを見ますと線が1σと‐1σのあたりをウロウロしています。
これがスクイーズで、相場がどちらに動くか決めかねている状態です。
そこで-3σを突き抜けた場面があります。
このまま下降が始まれば、下降トレンドを形成していくように見えますが、結局①前の-3σ部分とダブルボトムのような形となり、これが理由からは分かりませんが、上昇トレンドを結果的に形成していきました。
正直この時間足だけで判断は難しいですが、
3.チャートでのボリンジャーバンドの使い方(順張り編)
次はボリンジャーバンドの線の幅の収縮性を利用したトレードを見ていきます。
①の後、結果的に上昇トレンドになっていきました。
その際に1σを抵抗として、1σと2σの間で上昇トレンドになってます。
これはよくある形で、強いトレンドの場合は中央のSMAすら触れずにどんどん価格が動いていきます。
このような場合は、素直に1σを目安に押し目買いなどで順張りのような流れかと思います。
②のところでより強い上昇が発生し、3σまでタッチしたところで、大きな反発を食らい、SMAを遂に割るのですが、ここでも結果的に反発の下げがダブルボトムとなり、また上昇に転じました。
今回は画像で結果論の解説しているだけなので、実際にこう予想できるかはボリンジャーバンドだけでは難しいかと思います。
他の指標やインジケータを利用してより精度を上げることが大切かと思います。
4.【豆知識】サブウィンドウにボリンジャーバンドを表示させる方法
ボリンジャーバンドだけではありませんが、オシレーターなどのサブウィンドウに表示されるインジケーター(チャート下部に表示されたりするインジケーター)に移動平均線を加えることが可能です。
追加方法は、サブウィンドウにナビゲータ(MT4だとナビゲーター)からbollinger bandsを直接ドラッグアンドドロップします。
すると設定画面が表示されます。
サブウィンドウが表示されていない場合は、最下部の日時が表示されている線より下にインジケータをドロップさせましょう。
ここからはMT4とMT5で若干違いがあります。
①MT4の場合
[適用価格]を「First indicator’s data」または「Previous indicator’s data」に変更し[OK]をクリックします。※「First indicator’s data」「Previous indicator’s data」については下部の「MT4・MT5設定方法」にて軽く触れています。
②MT5の場合
[OK]をクリック
これでサブウィンドウにボリンジャーバンドが表示されます。
MT5は適用価格に制限はありませんが、MT4には制限がありますので注意してください。
5.MT4での設定方法
1.パラメーター
①期間:期間を設定できます。MT4の初期値は20です。
②表示移動:値を増やすと右に、減らすと(-10など)左に動きます。
③偏差:σの値を設定できます。MT4の初期値は2(σ)です。
④適用価格:ボリンジャーバンドの線をどの値で計算するか設定できます。
- Close →足の終値で計算します
- Open →足の始値で計算します。
- High →足の最高値で計算します。
- Low →足の最安値で計算します。
- Median Price (HL/2) →足の最安値と最高値を足して割った値(÷2)で計算します。(中間価格)
- Typical Price (HLC/3) →足の最安値と最高値と終値を足して割った値(÷3)で計算します。(典型的価格)
- Weighted Close (HLCC/4) →足の最安値と最高値と、終値を2倍した値を足して割った値(÷4)で計算します。(加重平均価格)
- First indicator’s data (始めのインディケータデータ)→最初に表示したインジケーターの値で計算します。
- Previous indicator’s data (前のインディケータデータ)→最後に表示したインジケーターの値で計算します。
⑤スタイル:線の色・種類・太さを設定できます。
2.レベル表示
全く同じ線を複数表示させることが出来ます。
線ごとに線の色・種類・太さ・場所(レベルをプラスマイナス変更し上下に動きます)を設定し追加することが可能です。
3.表示選択
線の表示を設定します。
※MT4・MT5は同じインジケーターを複数表示させることも可能です。
6.MT5での設定方法
1.パラメータ
①期間:期間を設定できます。MT5の初期値は20です。
②シフト:値を増やすと右に、減らすと(-10など)左に動きます。
③偏差:σの値を設定できます。MT5の初期値は2(σ)です。
④適用価格:ボリンジャーバンドの線をどの値で計算するか設定できます。
- Close →足の終値で計算します
- Open →足の始値で計算します。
- High →足の最高値で計算します。
- Low →足の最安値で計算します。
- Median Price (HL/2) →足の最安値と最高値を足して割った値(÷2)で計算します。(中間価格)
- Typical Price (HLC/3) →足の最安値と最高値と終値を足して割った値(÷3)で計算します。(典型的価格)
- Weighted Close (HLCC/4) →足の最安値と最高値と、終値を2倍した値を足して割った値(÷4)で計算します。(加重平均価格)
- 前のインディケータのデータ→最後に表示したインジケーターの値で計算します。
- 始めのインディケータのデータ→最初に表示したインジケーターの値で計算します。
⑤スタイル:線の色・種類・太さを設定できます。
2.レベル
全く同じ線を複数表示させることが出来ます。
線ごとに線の色・種類・太さ・場所(レベルをプラスマイナス変更し上下に動きます)を設定し追加することが可能です。
3.表示選択
線の表示を設定します。
※MT4・MT5は同じインジケーターを複数表示させることも可能です。
※移動平均線はデフォルトで単純移動平均線しか使用できないみたいです。
※インジケーターの都合上プラマイ1本ずつしか表示されません。
1σ、2σ、3σと表示したい場合は複数個ボリンジャーバンドのインジケーターを設置する必要があります。1個は1σ(1.000)もう1個は2σ(2.000)・・・など